短期はトレンドなく上下もみあい
先週の初めは、前の週の好調な雇用統計結果から利上げ観測が高まったことを受けてゴールドは下落しましたが、その後米小売売上高が悪かったため、利上げ観測が後退してゴールドが戻すなど、上がったり下がったりの相場になりました。
60分足のチャートでは、一目均衡表の雲を挟んで上下に30ドル以上動くなど、方向感のない相場になっています。
為替は小売売上高が悪かったため、ドル安になり、相対的に円高も、ドル発のドル安ではドル建てのゴールドを押し上げる要因となるため、ドル建てでは1355ドルまで上昇。
その後、為替が変わらない中、ゴールドはすとんと下がっています。
これは投機筋のポジションが影響しているようです。
投機筋の買い玉は多いままで、ある程度の買いの整理が済まないと相場が上昇するのは難しいでしょう。
また、他の経済指標が悪くても、雇用統計自体は良い結果であったことが根底にあり、心理的に買われにくい状況です。
このもみあいの中で、どれだけ投機筋の買いが整理されるか、確認が必要です。
中期トレンドは基本強いが、目先はトレンドは描きにくいと見ています。
短期的には、上昇トレンドではないため、追随買いは控え、下に突っ込んだところを買い拾う戦略が良いでしょう。
ただし、既に買いを持っている場合は、さらに買うとなるとレバレッジが高まるため、レバレッジとの相談になってきます。
そのあたりは、担当のコンサルタントとご相談ください。
プラチナ相場展望と投資戦略
3重苦も相場は押し目買い
最後に、プラチナです。
プラチナは、本日はゴールドより下げています。
先週水曜に南アの電力会社のスト予想で上昇していましたが、
金曜夜に労使交渉が折り合いがついたことが要因です。
またドル建てのゴールドが振るわないこと、
さらに、プラチナ相場を支えてきたランド高トレンドが調整でランド安になったことも下落要因です。
このようにプラチナ相場は、
超短期では、スト予想の消滅、ゴールド低迷、ランド安の3重苦になっています。
ただし、目先は悪材料出尽くしで、今後は買い拾っていくのが良いでしょう。
ゴールド同様、既に買いを持っている場合は、レバレッジとの相談です。
買いがない場合は、本日の押し目は買い場でしょう。
中期的には、ドル安でランド高トレンドが続いており、プラチナの上昇トレンドは続くでしょう。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。
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