動き始めた商品相場の行方
目次
●金:FOMC後に反発となるのか!?
●白金:目先は下落も大局は底入れを確認
●原油:ようやく下抜けに
先週末の米雇用統計は予想を上回る結果でしたが、すでに民間の雇用統計など良好な雇用情勢を反映して3月利上げを織り込んできたため、いざ雇用統計の結果でても相場の動きは限定的でした。
金:FOMC後に反発となるのか!?
まずは金ですが、1200ドル割れから週末はやや反発しましたが、FOMCを控えて動きにくい展開です。
一目均衡表の雲上限に接近しており、ここが目先の下値となるのではないかと見ています。
一方で、ETFは先週も9トンほど減少、資金の流出は止まっていません。
ただし、FOMCが利上げを行った直近2回は、FOMC後に金相場は反発に転じました。
今回も同様にいざ利上げされると材料出尽くしで反発となるかに注目です。
白金:目先は下落も大局は底入れを確認
NY白金は950ドルを割れて、移動平均線がデッドクロスになりました。
早めに950ドルを回復してこないと立ち直りが難しい状況になります。
東京白金も移動平均線がデッドクロスとなり、継続していた短期の上昇トレンドは残念ながら崩れてしまいました。
ここからは下げ止まりがどこになるか確認する展開です。
一方週足でみると、NY白金は昨年1月に大底、12月に900ドル割れで2番底確認の動きとの考えに変化はありません。
また、NY白金が反転した昨年1月にランド相場も転換、ランド高の流れは崩れておらず、これが白金が大底圏の動きである見方の一つのポイントです。
原油:ようやく下抜けに
再三懸念をお伝えしておりました原油は、ようやく下に抜けてきました。
NY原油、NYガソリン4月限の一代足をご覧ください。
原油よりも製品であるガソリンの方が先に下に抜け、原油がおくれて下げてきているのがわかります。
こういった動きは今後もあると思いますので参考にしておきましょう。
東京原油もようやく下に放れてきました。
原油は、減産合意で空けた35000前後の窓を埋めにきています。
ここが目先の下値の目途になるのではないでしょうか。
今週は、15日にFOMC政策金利発表、また予算教書演説やオランダの総選挙と重要イベントをどうこなすかに注目です。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。
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