連休明けの相場は軟調な動きに
目次
●銀:一旦調整が一巡か
●金:下値模索継続
●白金:下値は限定的?
●原油:仕掛けのポイントか
●日経平均:下がってきたときこそ強気に
連休明けは海外市場の4日分が入ってきましたが、米FCMCや米雇用統計、フランスの大統領選といった重要イベントを無難にこなした印象です。
商品市場は、全体的に緩んでスタートしました。
銀:一旦調整が一巡か
まずは、高値警戒としていた銀相場ですが、過去最高水準に膨らんでいたファンドの買い玉が整理されてきています。
買い越しの手仕舞いが進み、相場は調整を迎えています。
NY銀相場は、4月中旬から下落を続け、相対力指数は20%まで落ち込んでいます。
さすがに一旦、調整が一巡する可能性があります。
金:下値模索継続
ドル建ての金は、ようやく他の貴金属の下げに反応し、1250ドルを割り込んできています。
ファンドの建玉は、先週20万枚から今週は19万枚まで整理されましたが、まだ整理余力が残っており、下値余地を見ておくべきです。
東京金は、ドル建て金と為替の間でつなひき状態で動きにくい状況でしたが、今日は久々に大きく下落しています。
東京金は今日から下げ始めたのですから、当然下値警戒が必要な場面です。
白金:下値は限定的?
連休中に900ドルを割れで上昇トレンドは消滅、往って来い相場で残念な動きになりました。
ファンドの買い越しは、1.7万枚台まで減少し、直近5年間の最低水準まできています。
このためここからの下落幅は限られると見ています。
ただし、買い越しの減少は、買いの手仕舞いではなく、空売りの増加による減少のため、注意が必要です。
ランド相場は、ムーディーズが数週間のうちに格付けを発表する見通しですので、こちらも警戒しておくべきでしょう。
白金は、ここからの下値幅は限られると見ており、再度買い場を探る状況です。
原油:仕掛けのポイントか
商品相場の連休明けが荒れた原因は、原油相場の下落にもあります。
NY原油は、一時43ドル台まで下落しました。
ただし、以前指摘した中心レンジ45-55ドルのレンジの下限に入ってきており、ここは買い場と考えています。
NY原油相場は、大きな上ヒゲ、下ヒゲをつけた場合、近いうちに再度そのヒゲの高値安値を試しにくる傾向があり、
今回つけた下ヒゲの安値を試しにきたところが狙い目です。
日経平均:下がってきたときこそ強気に
日経平均は現在19800円、年初来高値を突破し、堅調なうごきを見せています。
株へ資金流入が続いている状況です。
相場の難しさではありますが、このように上がってきて強気になるのではなく、先月のように下がったときにこそ強気になるべきです。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。
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