金、円高圧力をこなすもドル建てに警戒感あり
目次
●金:円高圧力をこなすもドル建てに警戒感あり
●白金:円建ては一時下抜け
●日経平均:この調整は良い買い場になるか
先週の円建て貴金属の動きは、ドル建ての上昇に対して、為替の円高で身動きがとりにくい状況です。
株式に関しても地政学的リスクの高まりで警戒モードに入っている印象です。
金:円高圧力をこなすもドル建てに警戒感あり
東京金
NY金
地政学的リスクの高まりもあり、ドル建て金は上昇、東京金は為替の円高をこなしても先週末で4500円をつけにきています。
リスク資産からの逃避で、株安、債券高の流れとなり、米国10年債利回りは2.2%台まで下落しており、ドル建て金の上昇の要因にもなっています。
ドル建て金は、1290ドルまで上昇していていますが、相対力指数では、70ポイントを超えてきており、高値警戒感が台頭してきてます。
一方で、ドル円は108.1円台まで円高が進んでいますが、相対力指数では、20ポイント台半ばで警戒感があります。
東京金は、動きにくい展開です。
高値警戒では、先週銀のお話をしましたが、ファンドの建玉は引き続き買い越しが過去最高水準になり、こちらも警戒感が続いています。
白金:円建ては一時下抜け
次にプラチナですが、ドル建てはゴールドに引っ張られる形で上昇しています。
NY白金
東京の市場については、下値のポイントにしていました3400円を割り込んだことで、まだ下値懸念が残っています。
その後の戻りについては、他市場をみながら様子見をしておきたいところです。
東京白金
ドルランドは、足元13.5ポイントを割り込んできました。
南アでは、ズマ大統領に対する不信任投票を控えて、予断を許さない状況です。
ファンドの建玉はやや減少してきており、こちらに関しては環境としては良くなってきています。
日経平均:この調整は良い買い場になるか
足元、日経平均が18200円台まで調整をしてきました。
今月4月は海外勢の特異月で、非常に買い越しが多くなる時期です。
今回の調整は良い買い場を提供している可能性があります。
NYダウをみても先週最後に下割れするなど、まだ相場は落ち着いていませんが、仮に今週もう一段日経平均の調整が入るようであれば、良い値頃がでてくる可能性があるため、注目しておきたいところです。
さて、相場は北朝鮮の地政学的リスクで相場が下がったというニュースが出ていますが、韓国の株価指数はここ数日下がっていません。メディアの情報では地政学的リスクが強調されていますが、当のおひざ元はこのような動きになっているということを認識しておきましょう。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。
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