皆様今週も宜しくお願いします。
まず金相場ですが、NY金は3/17の安値をつけ、その後に反転上昇してます。
先週は、取組高が増加する中で価格が下がっていたため、投機筋の新規売りが増えていたと推測し、この膨らんだ売り玉の買い戻しが
FOMCをきっかけに起きると話していましたが、まさにその通りの展開になりました。
こちらは、最新(3/17付)の投機筋の建玉状況ですが、やはり売りが466トンまで大きく増え、昨年11月の数字に迫る勢いです。
昨年11月といえば、NY金は1130ドルの安値をつけたときです。
この売り玉が先週のFOMC後に買い戻されて、相場が反転上昇したと思われます。
一方で、買いは700トンを割り。600トン台に入ったことで買い玉調整が一巡したとみています。
偏っていた投機筋の売りの修正が入り相場は上昇してきましたが、まだ始まったばかりです。
売り玉が200トン台になるまで売りの整理が続くでしょう。
さらに、フォワードレートがマイナスになったことも金相場の上昇を後押ししています。
金のフォワードレートは先週マイナスになりました。
マイナスになると投機筋は新規に売りにくくなり、一方で売り玉が膨らんでいたため手仕舞いを誘発しやすくなります。
現在はフォワードレートは±0付近で推移していますが、マイナスに傾きやすい状況です。
以上のように、NY金相の上昇は始まったばかりで、下値は浅く、上値追いになると思われます。
次に白金相場ですが、金につれた動きになってます。
投機筋の建玉は、売りが80トンまで増え、昨年1年よりも多い状況です。
金同様に、膨らんだ売り玉の買戻しにより、相場は上昇するでしょう。
また、東京白金の限月間のサヤをみてみると、中物が先物よりも高い逆ザヤ状態になることが見られます。
一般的に、逆ザヤ状態は現物のひっ迫を意味するため、白金市場において夏頃に再び需給ひっ迫が注目されるかもしれません。
金につれ、銀や白金など貴金属相場は下値は浅く、上値追いが期待されます。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。