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金相場は高値警戒、戻り売り戦略で臨む

発行済 2016-03-23 09:36
更新済 2023-07-09 19:32

先週、トレンドラインでサポートされているものの、上値警戒が必要と話していたドル建ての金は、ついにトレンドラインを割り込んできました。

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先週、FOMCの発表前に下落していますが、何が要因だったのでしょうか。

下は、投機筋の買いポジション(3/15現在)を示しています。

20160322-3.jpg

前回の発表(3/8)の数字をピークに、3/15現在の数字は買い玉が減っているのが分かります。

3/15は、ドル建て市場でトレンドラインを割り込んだ時期と同じであるため、この整理売りが下落の要因と言えるでしょう。

つまり投機筋が膨らんだ買いポジションを整理し、相場は下落に転じたのです。

この下落はFOMC発表前で、利上げについての発表に備えて事前にポジションを整理したのだと思われます。

FOMCの発表は、これまで示していた年4回の利上げペースから、年2回にするというサプライズ発表となり、金は反発して一時はトレンドラインに回帰しました。

サプライズ発表で、前回高値を上抜くかと思えましたが、意外と弱く反発は長くは続かずに再びトレンドラインを割り込んで推移しています。

事実上、2/10からの上昇トレンドは一服しました。


一方で、先週金ETFの残高は急速に増加しました。


20160322-2.jpg

相場が下落する中で、金ETFは増加傾向を継続しています。

これは、相場にとっては強気ととらえられる反面、ETFと相場は1週間程のタイムラグがあることもあるため、金ETFの整理売り、相場のさらなる下落への警戒が必要ともいえます。

目先のドル建ての金相場は、1220~1230ドルがサポート、1270~1280ドルが上値抵抗になるボックス相場です。


結論

私は、金相場はもみあいの中で、レンジを下に割り込むと見ています。

CFTCの投機筋の買いはまだ高水準で、これからの買い増しは難しく、整理売りが続くでしょう。


売買戦略は、短期的にはレンジ内での逆張りです。

中期的には、レンジの上限で売る、または戻ったところを売るのが良いでしょう。

レンジの下限割れでは追随売りです。





当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。

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