[東京 29日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 20302.91 -25.98 寄り付き 20425.69 安値/高値 20205.21─20425.69
TOPIX .TOPX 終値 1633.94 +4.48 寄り付き 1637.97 安値/高値 1626.27─1638.11
東証出来高(万株) 203392 東証売買代金(億円) 24597.14
東京株式市場で日経平均は4日続落。前日に通期業績予想を下方修正したファナック<695 4.T>が大幅安となり、指数を押し下げた。下げ幅は一時120円超となったが、内需・イ ンバウンド関連株は堅調に推移。TOPIXは4日ぶりの反発となった。米連邦公開市場 委員会(FOMC)の結果発表を見極めたいとの心理が働き、相場全体では買い戻しは限 定的だった。
前日の米国株高を受け序盤は買いが先行したものの、2016年3月期の業績見通し を引き下げたファナックは一時13%超安、東京エレクトロン 8035.T が同11%超安と 急落し、指数は軟化した。
日経平均に対し、ファナックの下げが約96円、東エレクの下げが約33円、それぞ れ押し下げ要因となった。両社に連れて、キーエンス 6861.T やオムロン 6645.T といっ たFA(工場自動化)関連や、スクリン 7735.T 、アドバンテスト 6857.T など半導体製 造装置関連も軟調に推移した。
中国の実体経済の先行きを警戒視する声もあったが、ピジョン 7956.T やユニ・チャ ーム 8113.T といった中国消費関連株はしっかり。マツモトキヨシ 3088.T などインバウ ンド関連も買われた。「中国で落ち込んでいるのはスマートフォンやインフラ関連投資な ど特定の分野。インバウンド関連が落ち込むことは見込みにくく、銘柄の物色にもそれが 現れやすい」(SMBC日興証券株式ストラテジストの圷正嗣氏)という。
個別銘柄ではほかに、小糸製作所 7276.T が堅調。28日に16年3月期通期の連結 売上高・営業利益予想を上方修正したと発表した。連結子会社における特別損失を計上し た一方、自動車ランプの受注が拡大。好業績を評価する動きとなった。またHOYA<774 1.T>が後場一段高。29日午後に自己株式の消却を発表した。潜在的な需給悪化への懸念 が後退する形となり、買いが入った。
きょう東証1部に新規上場したデクセリアルズ 4980.T の初値は1550円となり、 公開価格を3.1%下回った。終値は1589円。公開価格割れ(REITは除く)は4 月21日に東証2部に新規上場したシーアールイー 3458.T 以来、約3カ月ぶりとなる。
東証1部騰落数は、値上がり920銘柄に対し、値下がりが847銘柄、変わらずが 116銘柄だった。
(長田善行)