27日のドル・円相場は、東京市場では104円63銭から106円55銭まで上昇。
欧米市場でドルは一時105円15銭まで反落し、105円40銭で取引を終えた。
本日28日のドル・円は、主に105円台で推移か。
米9月利上げの可能性は残されているものの、年内は1度だけの利上げにとどまるとの見方が増えており、リスク選好的なドル買い・円売りはやや抑制される見込み。
27日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25-0.50%に据え置くことが賛成多数で決まった。
金利据え置きは予想通りの結果だったが、FOMCの声明では、「経済見通しにおいて短期的なリスクは低下した」との文言が入った。
また、労働市場の改善は続いていることも指摘された。
経済活動については「緩やかに拡大した」との判断が示された。
市場関係者の間からは、「今回の声明は利上げに一歩近づく内容」との声が聞かれたが、9月利上げを明示するものではなかったとの見方も出ており、ドル上昇を抑える要因になると指摘されている。
年内に利上げが実施される可能性は高いとの見方は変わっていないが、9月に利上げを行うためには、インフレ見通しや雇用情勢のさらなる改善が必要になるとの見方は多い。
一部の市場関係者は、7月と8月の雇用統計で平均時間給の伸びが前年比2.5%程度にとどまった場合、9月に利上げを行うことはかなり難しくなると考えている。