27日午前の東京外為市場ではドル・円は104円43銭付近。
上値の重さが意識され、日本株のマイナス圏転落をきっかけにやや売りが強まった。
ドル・円は、前日海外市場では上昇基調となったが、東京市場では日経平均株価がプラス圏に切り返してもドルの上昇は限定的となり、上値の重さが意識された。
その後、日経平均のマイナス圏転落を受けドルは今日の安値を更新し、一時104円35銭まで値を下げた。
ただ、日経平均はマイナス圏で前引けたが、ランチタイムの日経平均先物は下げが小幅にとどまっており、目先の株高反転を期待したドルの買戻しが観測される。
一方で、104円台は引き続き売り圧力が強く、ドルは再び上昇に転じても上値は重そうだ。
なお、日銀の黒田東彦総裁は「長期金利0%維持のために国債を売ることは全く考えず」「物価目標実現のため経済に最適なイールドカーブを促す」などと発言したが、ドル相場への影響は限定的だった。
ここまでのドル・円の取引レンジは104円35銭から104円70銭、ユーロ・円は113円71銭から114円17銭、ユーロ・ドルは1.0892ドルから1.0912ドルで推移した。
【要人発言】
・黒田日銀総裁
「長期金利0%維持のために国債を売ることは全く考えず」
「物価目標実現のため経済に最適なイールドカーブを促す」
・岩田日銀副総裁
「(任期中に)きっちり物価2%と言われると困る」
「2%物価達成のため使えるあらゆる手段を導入する」
「(マネタリーベースは)基本的に拡大に限界はない」
「引き続き多額の国債購入が必要」