欧州市場サマリー（1日）

　 　　 1306GMT 　　　　　 　 1日

ユーロ／ドル 　 1.4560 　　　　　　1.4635

ドル／円 　 89.820 　　　　　　89.750

ユーロ／円 　 130.80 　　　　　　131.35

　　　　　　　　　　　　　　1日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5047.81（‐ 86.09） 5133.90

　　クセトラＤＡＸ　　　　　5554.55（‐120.61） 5675.16

金　現物午後値決め 1004.75 995.75

　　　　　　　　　　　　 　先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(12月限)　 99.250 (‐0.005)　　0.408(0.402)

独連邦債２年物 1.222(1.286)

独連邦債１０年物(12月限) 122.47 (＋0.59) 3.151(3.237)

独連邦債３０年物 　 3.899(3.945)

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　＜為替＞　ドルが対ユーロで上昇。ユーロ高をめぐる欧州委員会のアルムニア委員（経

済・通貨問題担当）の発言が手掛かりとなった。

　同委員は、ユーロ圏財務相会合（ユーログループ）が７カ国財務相・中央銀行総裁会議

（Ｇ７）に向けた準備のため、ユーロ高について討議すると述べた。

　米指標の内容がまちまちとなり、リスク選好が低下したことも、安全資産としてのドル

買いにつながった。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は続落。ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>は２週間超ぶ

り安値で引けた。鉱山・銀行株に売りが出たほか、汚職などの疑いで起訴される可能性が

出てきたことを嫌気し、防衛大手ＢＡＥシステムズが下落した。

　ＦＴ１００種総合株価指数は、米供給管理協会（ＩＳＭ）製造業景気指数の低下を受け

た米株序盤の弱地合いに追随した。

　鉱山株ではロンミンが８％安。ドイツ銀行が同社の投資判断を「ホールド」か

ら「セル」に引き下げた。アントファガスタ、アングロ・アメリカン、

フレスニロ、ユーラシアン・ナチュラル・リソーシズが３―５．４％下

落した。金属価格の下落が背景となった。

　銀行株も下げがきつかった。バークレイズ、ＨＳＢＣ、ロイズ・バン

キング・グループ、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド（ＲＢＳ）、

スタンダード・チャータード（スタンチャート）銀行が１．８―４．５％値下が

りした。

　ＨＳＢＣなど英大手銀５行は、今月２４─２５日に米ピッツバーグで開催された２０カ

国・地域（Ｇ２０）首脳会議（金融サミット）で合意された銀行幹部の報酬制限に従うこ

とを確約した。英財務省が３０日発表した。

　個別株では、ＢＡＥシステムズが４．４％安となった。１９９０年代に南アフリカなど

数カ国と結んだ防衛関連の契約をめぐり汚職などの疑いがあるとして、ＢＡＥ起訴に向け

た手続きに入る意向を英重大不正捜査局（ＳＦＯ）が明らかにした。

　投資家は、米経済の回復の程度を探る一段の手掛かりとして、２日発表の米雇用統計・

非農業部門雇用者数に注目している。

　欧州株式市場は続落。ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は３週間ぶりの

安値で引けた。一連のさえない経済指標を背景に景気回復ペースをめぐる懸念が再燃した。

　同指数は１５．８６ポイント（１．５９％）安の９８１．７０。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は６２．１７ポイント（２．１６％）安

の２８１０．４６。

　銀行株の下げが目立った。スタンダード・チャータード、ＨＳＢＣ、

バークレイズ、ロイズ・バンキング・グループ、ロイヤル・バンク・オ

ブ・スコットランド、ＢＮＰパリバ、ソシエテ・ジェネラル、

クレディ・アグリコールが１．９―４．５％下落した。

　オーストリアのエアステ・バンクが６．４％安。１０億ユーロ規模の株主割

当発行を行うとの憶測が背景。

　コメルツバンク（フランクフルト）のストラテジスト、アキム・マッケ氏は「状況はそ

れほど速く動いておらず、経済データは回復がそれほど強くないことを示している」と述

べた。

　この日発表された米新規失業保険申請件数は前週から予想外に増加したほか、９月の米

ＩＳＭ製造業景気指数は５０を上回ったものの予想に届かなかった。８月の個人消費支出

は予想を上回って増加したものの、影響は限られた。

　金属価格が大幅に下落し、鉱山株が連れ安となった。ＢＨＰビリトン、リオ・

ティント、エクストラータなどが値を下げた。

　ロンミン は８％安。ドイツ銀が投資判断を「ホールド」から「セル」に引き下

げた。

　エネルギー株も軟調。米原油先物が１．５％下落し１バレル＝７０ドルを下回っ

た。

　ＢＰ、ロイヤル・ダッチ・シェル、ＢＧグループ、タロー・オイ

ル、レプソル、トタル、スタトイル・ハイドロが

０．４―２．２％下落した。

　＜ユーロ圏債券＞　上昇。さえない米経済指標や株安を受けて１０年債利回りは５カ月

ぶり低水準をつけた。

　米供給管理協会（ＩＳＭ）が発表した９月の製造業景気指数は前月の５２．９から

５２．６に悪化。事前予想は５４．０だった。

　キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ポール・デールズ氏は「米ＩＳＭ製造業景

気指数の予想外の悪化は、短期的な景気回復の勢いを当然視してはならないという警告

だ」と述べた。

　独連邦債１０年物利回りは一時９．５ベーシスポイント（ｂｐ）低下の

３．１４４％と、４月下旬以来の低水準をつけた。

　１５５９ＧＭＴ時点で、独連邦債先物１２月限は５９ティック高の

１２２．４７。一時は前月に限月交代して以来の高値である１２２．４９をつけた。出来

高は１００万枚を超え、１カ月ぶりの高水準となった。

　独連邦債２年物利回りは４．４ｂｐ低下し１．２３２％。

　２・１０年債の利回り格差は１９２ｂｐに縮小した。前日終盤時点では１９５ｂｐだっ

た。

　独連邦債以外のユーロ圏国債は独連邦債をアンダーパフォームした。リスク回避の姿勢

が高まっていることに加え、フランス国債入札が不調だったことで、高利回り債を物色す

る最近の動きは後退した。

　ロイターのチャートによると、１０年物のフランス国債と独連邦債

の利回り格差は一時３９ｂｐ近くまで拡大した。前日終盤時点では約３１ｂｐ

だった。

　１０年物独連邦債との利回り格差は、スペイン国債が６７ｂｐ、イタリア

国債が８６ｂｐ、ポルトガル国債は７３ｂｐ、ギリシャ国債

は１４１ｂｐと、いずれも３週間ぶりの水準に拡大した。

　　　　　 　　　　　 　 ［東京　２日　ロイター］