以下は、フィスコソーシャルレポーターの相場観察男氏(ブログ「相場観察チラシの裏」)が執筆したコメントです。
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2018年1月17日12時に執筆
本日はビットコイン(Bitcoin)に次ぐ世界第2位の時価総額を持つ仮想通貨、イーサリアム(Ethereum)を取り上げて解説していきます。
(2018年1月18日現在)
■イーサリアム(Ethereum)とは?
イーサリアム(Ethereum)とは、仮想通貨の1つで、2013年から開発が始まり2014年に先行販売、2015年に正式にリリースされた仮想通貨です。
通貨単位はETHです。
開発者であるヴィタリック・ブテリン氏が、ビットコイン(Bitcoin)を徹底的に調べ開発した仮想通貨となります。
厳密に言うと、イーサリアム(Ethereum)とはブロックチェーン技術を基盤とする次世代分散アプリケーションプラットフォームの事を指します。
ビットコイン(Bitcoin)が通貨として設計されていますが、イーサリアム(Ethereum)は決済手段にとどまらない、様々な活用法が可能なプラットフォームであると覚えておいて下さい。
■イーサリアム(Ethereum)の特徴
イーサリアム(Ethereum)には、ビットコイン(Bitcoin)にはないいくつかの特徴があります。
・スマートコントラクトの実装
大きな違いの1つとして、イーサリアム(Ethereum)はスマートコントラクトという概念を実装しています。
一言で言ってしまうと、スマートコントラクトとは『ブロックチェーン上に契約の内容や履行までを自動的に記録し、契約自体を完結させられる機能』となります。
契約に絡んだ一連のやり取りをブロックチェーン上に記録することで、取引の流れを自動化させようと言うのが、スマートコントラクトと覚えてください。
このスマートコントラクトが優れているポイントは、契約相手の信用度の除外と契約コストを低下させることが可能な点が挙げられます。
・契約相手の信用度の除外
なぜ、スマートコントラクトでは、契約相手の信用度を除外・無視することが出来るのでしょうか?
本来の取引では、まず相手に契約内容を履行できる能力があるのかどうかを見極めなくてはいけません。
しかし、『ある条件が満たされた場合に、事前に決められた処理が自動的に実行される』という風に、スマートコントラクトを使用して契約自体を完全自動化することで、契約者双方に相手の信用度をいちいち調査する必要性はなくなってきます。
・コストの低下
例えば、クレジットカードの契約では、契約主は氏名や年齢、年収などをカード会社に申告し、相手に自分の身元などを信用して貰う必要があります。
住宅の売買ともなると、行政書士に不動産移転登記の書類を作成してもらったり、それを法務局に登記したりと、様々な契約工程が必要になってきます。
契約の実行履歴が全て公開・記録されるスマートコントラクトを利用することで、こうした各工程にかかる人の手作業を自動化。
結果として、契約全体にかかるコストが低下すると考えられています。
・Proof of stake(プルーフ・オブ・ステーク)の採用?
イーサリアム(Ethereum)のアルゴリズムは、ビットコイン(Bitcoin)でも使われているProof of Workが採用されています(正確には、Ethash)が、今後Proof of stakeに移行するという話が出てきています。
Proof of Workでは、トランザクションの検証とマイニング(新たなブロックを作成)を行う作業の過程で、ハッシュ値を算出する複雑な暗号計算が必要となります。
この計算を解読したマイナー(参加者)に報酬が支払われることとなります。
イーサリアム(Ethereum)で採用されると言われているProof of stakeでは、保有している仮想通貨の量と保有年数の長さで決まり、この組み合わせの値が高いマイナー(参加者)のマイニング(新たなブロックを作成)の成功率が上昇します。
仮想通貨を利用したり、マイニングに使用すると保有年数はリセットされますので、Proof of Workに比べるとマイナーの寡占化が起き難いという特徴があります。
・イーサリアム(Ethereum)は発行上限数が決まっていない!?
もうひとつイーサリアム(Ethereum)の特徴を上げるとしたら、それは現時点で発行上限数が決まっていない点が挙げられます。
イーサリアム(Ethereum)は当初7,200万ETH発行され、現在まで2,000万枚を越える追加の発行がされています。
為替の世界でも言えることですが、上限に制限なくジャブジャブと通貨を発行すると、理論上インフレの懸念が高まります。
インフレとは通貨自体の価値が落ちることですね。
発行上限が決まっていないと言うことは、イーサリアム(Ethereum)の稀少性が損なわれてしまう可能性が非常に高くなります。
ここが、2,100万枚と発行上限枚数が決まっているビットコイン(Bitcoin)との大きな違いですね。
・イーサリアム(Ethereum)の将来性
イーサリアム(Ethereum)はスマートコントラクトが実装されていることで、コインの送受情報以外にも様々な情報を付け加えることが出来ます。
これにより、仮想通貨以外に、株式、債券、金、その他の金融コモディティ商品の売買、不動産、保険など、様々な契約に応用することが可能です。
こうしたイーサリアム(Ethereum)の特徴を活かし、活用していこうと組織されたのが『イーサリアム企業連合(EEA)』で、180社以上の企業が名を連ねています。
この企業連合にはマイクロソフトやJPモルガン、トヨタ自動車 (T:7203)、三菱UFJ (T:8306)など、有名企業が名を連ねています。
このような企業のサービスを通じ、今後イーサリアム(Ethereum)の実需は高まっていくことが予想されており、2018年は大きく飛躍するのではないかと期待が高まっています。
毎日執筆中のブログでは、株式相場全体の見通し、市場で注目されるテーマ株や急騰株、為替取引、投資信託やインデックス投資、仮想通貨や米国株などを独自の視点で分析、資産構築の為の情報をチャート画像付きで発信しています。
「相場観察男 ブログ」で検索してもらえれば、当ブログ「相場観察チラシの裏」が出てくると思いますので、一度ブログの方も覗いて頂けますと幸いです。
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執筆者名:相場観察男
ブログ名:相場観察チラシの裏
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※2018年1月17日12時に執筆
本日はビットコイン(Bitcoin)に次ぐ世界第2位の時価総額を持つ仮想通貨、イーサリアム(Ethereum)を取り上げて解説していきます。
(2018年1月18日現在)
■イーサリアム(Ethereum)とは?
イーサリアム(Ethereum)とは、仮想通貨の1つで、2013年から開発が始まり2014年に先行販売、2015年に正式にリリースされた仮想通貨です。
通貨単位はETHです。
開発者であるヴィタリック・ブテリン氏が、ビットコイン(Bitcoin)を徹底的に調べ開発した仮想通貨となります。
厳密に言うと、イーサリアム(Ethereum)とはブロックチェーン技術を基盤とする次世代分散アプリケーションプラットフォームの事を指します。
ビットコイン(Bitcoin)が通貨として設計されていますが、イーサリアム(Ethereum)は決済手段にとどまらない、様々な活用法が可能なプラットフォームであると覚えておいて下さい。
■イーサリアム(Ethereum)の特徴
イーサリアム(Ethereum)には、ビットコイン(Bitcoin)にはないいくつかの特徴があります。
・スマートコントラクトの実装
大きな違いの1つとして、イーサリアム(Ethereum)はスマートコントラクトという概念を実装しています。
一言で言ってしまうと、スマートコントラクトとは『ブロックチェーン上に契約の内容や履行までを自動的に記録し、契約自体を完結させられる機能』となります。
契約に絡んだ一連のやり取りをブロックチェーン上に記録することで、取引の流れを自動化させようと言うのが、スマートコントラクトと覚えてください。
このスマートコントラクトが優れているポイントは、契約相手の信用度の除外と契約コストを低下させることが可能な点が挙げられます。
・契約相手の信用度の除外
なぜ、スマートコントラクトでは、契約相手の信用度を除外・無視することが出来るのでしょうか?
本来の取引では、まず相手に契約内容を履行できる能力があるのかどうかを見極めなくてはいけません。
しかし、『ある条件が満たされた場合に、事前に決められた処理が自動的に実行される』という風に、スマートコントラクトを使用して契約自体を完全自動化することで、契約者双方に相手の信用度をいちいち調査する必要性はなくなってきます。
・コストの低下
例えば、クレジットカードの契約では、契約主は氏名や年齢、年収などをカード会社に申告し、相手に自分の身元などを信用して貰う必要があります。
住宅の売買ともなると、行政書士に不動産移転登記の書類を作成してもらったり、それを法務局に登記したりと、様々な契約工程が必要になってきます。
契約の実行履歴が全て公開・記録されるスマートコントラクトを利用することで、こうした各工程にかかる人の手作業を自動化。
結果として、契約全体にかかるコストが低下すると考えられています。
・Proof of stake(プルーフ・オブ・ステーク)の採用?
イーサリアム(Ethereum)のアルゴリズムは、ビットコイン(Bitcoin)でも使われているProof of Workが採用されています(正確には、Ethash)が、今後Proof of stakeに移行するという話が出てきています。
Proof of Workでは、トランザクションの検証とマイニング(新たなブロックを作成)を行う作業の過程で、ハッシュ値を算出する複雑な暗号計算が必要となります。
この計算を解読したマイナー(参加者)に報酬が支払われることとなります。
イーサリアム(Ethereum)で採用されると言われているProof of stakeでは、保有している仮想通貨の量と保有年数の長さで決まり、この組み合わせの値が高いマイナー(参加者)のマイニング(新たなブロックを作成)の成功率が上昇します。
仮想通貨を利用したり、マイニングに使用すると保有年数はリセットされますので、Proof of Workに比べるとマイナーの寡占化が起き難いという特徴があります。
・イーサリアム(Ethereum)は発行上限数が決まっていない!?
もうひとつイーサリアム(Ethereum)の特徴を上げるとしたら、それは現時点で発行上限数が決まっていない点が挙げられます。
イーサリアム(Ethereum)は当初7,200万ETH発行され、現在まで2,000万枚を越える追加の発行がされています。
為替の世界でも言えることですが、上限に制限なくジャブジャブと通貨を発行すると、理論上インフレの懸念が高まります。
インフレとは通貨自体の価値が落ちることですね。
発行上限が決まっていないと言うことは、イーサリアム(Ethereum)の稀少性が損なわれてしまう可能性が非常に高くなります。
ここが、2,100万枚と発行上限枚数が決まっているビットコイン(Bitcoin)との大きな違いですね。
・イーサリアム(Ethereum)の将来性
イーサリアム(Ethereum)はスマートコントラクトが実装されていることで、コインの送受情報以外にも様々な情報を付け加えることが出来ます。
これにより、仮想通貨以外に、株式、債券、金、その他の金融コモディティ商品の売買、不動産、保険など、様々な契約に応用することが可能です。
こうしたイーサリアム(Ethereum)の特徴を活かし、活用していこうと組織されたのが『イーサリアム企業連合(EEA)』で、180社以上の企業が名を連ねています。
この企業連合にはマイクロソフトやJPモルガン、トヨタ自動車 (T:7203)、三菱UFJ (T:8306)など、有名企業が名を連ねています。
このような企業のサービスを通じ、今後イーサリアム(Ethereum)の実需は高まっていくことが予想されており、2018年は大きく飛躍するのではないかと期待が高まっています。
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執筆者名:相場観察男
ブログ名:相場観察チラシの裏