米国と中国の貿易摩擦の懸念が退行し、ドルが下落したため、アジア時間に金価格が上昇した。
日本時間15:00時において2月限金先物は、ニューヨーク商品取引所で0.3%高の1242.9ドルとなっている。
米ドルインデックスは0.31%下落し、96.667である。
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が90日間の通商交渉の猶予期間を設け、その間追加関税を課さないことに同意した。その後に、米ドルインデックスは落ち始めた。
また、FRBによるハト派の発言によってドルは上昇勢いを失っている。12月の利上げ後の金融引き締めは一時中断する可能性がある。
ニューヨークのRBCウェルス・マネジメントの貴金属アナリストのジョージ・ゲーロ氏は「金はFRBの動きに心配することはなく、むしろ原油や農産物先物や非関税障壁が着目されている」と語る。
しかし、一部の人は今後金価格が上昇していくことに疑問を感じている。
「人々の大きな関心は、金はここからどこに向かって行くのかということである」と金相場の専門家でコメンテーターのWalter Pehowich氏は語った。
Pehowich氏は続けて「ニュースの後でドルの下落を予想していたが、金価格の上昇が起こるとは予想していなかった」と述べた。