ニューヨーク株式市場の下落に続いてドルが反発したことを受け、水曜日のアジア時間で金価格は下落した。
日本時間午後3時24分における、ニューヨーク商品先物取引所(COMEX)2月限金先物価格は、0.5%安の1トロイオンスあたり1240.20ドルで取引された。
ドルインデックスは0.2%高の97.072となった。昨夜、米国株が3%以上下落し、安全資産としてドルが上昇した。
ラリー・クドロー国家経済会議委員長は、トランプ米大統領による中国が米国製自動車への関税引き下げに合意したとの発表を撤回した。このことを受けて、米国株は下落した。
火曜日、クドロー氏はFOXニュースで「まだ署名や正式な手続きは完了していない」と述べた。
これまで米国経済が堅調に推移したことから、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げのスピードが速まるとの見通しが高まり、11月初旬にドルは今年最高水準まで高騰していた。
しかし、先週のジェローム・パウエルFRB議長の発言が、市場で利上げの鈍化として受け止められ、ドルに対する下押し圧力が強まっている。
FRBは12月18、19日に行われるFOMCで利上げを行うことが予想されている。また、FRBは2019年に3回の利上げを表明しているが、市場は1回の利上げを予想している。
金価格は、ここ数週間のドル安を受け、直近5か月の最高値水準を維持している。