英国の政治リスクの高まりによって安全資産である貴金属への需要が高まったため、アジア時間水曜日の金価格は上昇した。
日本時間14時40分時点における、ニューヨーク商品取引所の2月限金先物は前日比0.2%高の1トロイオンス=1,290.35ドルで取引されていた。
英国のメイ首相のEU離脱協定案が大差で否決された後、金相場が上昇することとなった。
火曜日に行われた投票では、賛成202票、反対432票という結果に終わった。そして本日遅くにもメイ首相の不信任投票が行われる。
3月29日までに承認が得られなかった場合、「合意なき離脱」となる可能性があり、経済への悪影響が危惧される。
一方で、複数のFOMCメンバーはアジア時間水曜日に、利上げの停止に同意した。米国経済の見通しは、中国経済の減速や米政府機関閉鎖による不透明感があるためである。
金利の上昇が見込まれない中では、金への需要が増える傾向にある。
FRBが2018年に4回利上げを行った後、現在の米国経済ではリスクが顕在化しつつある。そのため、市場ではFRBは今年度の追加利上げを停止するとの見方が強まっている。
中国政府は中国経済の減速を下支えするため、金融・財政政策を行うとの発表を受け、世界の株式市場は回復基調となった。
同政府は火曜日に、経済減速を改善させるために大規模な減税を行うことを発表した。一方で、中国人民銀行(PBOC)は本日早くに、リバースレポで5600億元の資金供給を行った。