水曜日のアジア時間の金価格は、米中貿易協議とパウエル連邦準備制度理事会議長の講演のニュースを受け、わずかに上昇した。
先物取引では、ニューヨーク商品取引所(Comex)の4月限金先物は午後3時54分時点で0.23%上昇し、1オンスあたり1,317.05ドルとなった。
1331.10ドルという1月31日の最高値から利益確定のため5日連続で下落した後も、 金先物は1,300ドルを超えて推移している。
火曜日(日本時間では水曜)に、パウエル議長はミシシッピ州での講演で、多くの農村地域は米国の経済成長の恩恵を受けていないと述べた。
パウエル議長は、半世紀ぶりの低い失業率に加え、経済成長が堅調なことから、景気後退は予想されていないと述べた。そして農村地域では起業するための手ごろな資金調達と労働者を訓練するための質の高い教育のようなサポートが必要であるとも発言した。
貿易協議に関するニュースの後、アジア株式が2日連続で上昇したことで、金の上値は重くなった。
驚いたことに、トランプ大統領は火曜日に、中国製品に対する関税引き上げの期限を3月1日から延長することができると述べた。これは以前の「厳密な期限」というコメントには矛盾している。トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対し、「合意に近づいていて、実際に我々が合意可能と考えるのであれば、しばらくの間その期限を伸ばせる」と述べた。
その一方で、サウスチャイナモーニングポストは、中国の習近平主席が今週北京で米国のライトハイザー通商代表とムニューシン財務長官を含む米国の代表団と会うことを計画していると報じた。情報源からの話として「習近平主席は金曜日にライトハイザー通商代表とムニューシン財務長官に会う予定だ」と報じた。
その他、政府機関の一部閉鎖を回避するために共和・民主両党が合意したとのニュースによって金と反対の動きをする株式市場もまた上昇した。しかし、国境の壁建設のための57億ドルが含まれていなかったためトランプ大統領が許容したかどうかは不明である。ただしトランプ大統領は「政府閉鎖があるとは思わない」とも述べていた。