11日の金価格は下落している。8日には弱い雇用統計や世界経済の暗い見通しを受けて約1%上昇していた。
米労働省は1月の雇用者数が2万人増となったことを報告したが、予想されていた18万人増とは程遠かった。
このことから、8日の米ドルは下落し、安全資産である金価格は上昇した。
日本時間午後1時55分時点における、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の4月限金先物価格は0.1%安の1トロイオンスあたり1297.45ドル。
米ドルインデックスは0.1%高の97.4。
オアンダのシニアマーケットアナリストのJeffrey Halley氏は「今朝の下落は、金曜日の上昇による利食いが原因であり、一時的なものである。米ドルはほかの主要通貨に対して強く、金へ下押し圧力を加えている」とロイターの報道の中で述べている。
「金は今後数ヶ月にわたって上昇する可能性がある。世界経済が減速を続け、不確実性が高まっていく状況下では、金は上昇するだろう」と同氏は述べた。
一方、FRBのジェローム・パウエル議長はFRBは利上げを急いでおらず、現在の金利は適正水準であると述べたので、注目を集めた。
パウエル議長は「金融危機は多くの人の生活に多大なる影響を与えた。もちろん、それが全てではない」と述べた。また、「我々のシステムは金融危機以前よりもはるかに強力であり、回復力がある」と強調した。
本日は1月の米小売売上高の発表が控えており、減少することが予想されている。
米消費者物価指数や生産者物価指数がそれぞれ12日と13日に発表される見込みである。
その他には、米耐久財受注や新築住宅の発表が控えている。