英国のメイ首相のブレグジット協定案が下院で再び否決された後、トレーダーが安全資産の金を買ったため、水曜日のアジア市場で金価格は上昇した。
下院は日本時間の水曜未明に協定案を否決し、3月29日の離脱予定日を前に「ハードブレグジット」の懸念を呼び起こした。
今後、日本時間の木曜早朝までに合意なしで欧州連合(EU)を離脱するかについて採決を行い、議会がそれを否決した場合は、リスボン条約第50条のブレグジットの限定的延期をEUに求めるかどうかについて票決を行う。
リスクオフのムードが市場を覆い、水曜日のアジア株式市場はほとんど下落して推移したことで、不確実性を嫌気した買いが安全資産たる金の価格を上昇させた。ニューヨーク商品取引所の金先物は午後3時4分時点で0.5%上昇して1,304,45ドルとなっている。
一方、ドルインデックスは、0.05%高の96.963となっている。ドル/円は111.30となっている。
昨日発表された2月のやや弱い米消費者物価指数も、連邦準備制度理事会の様子見姿勢の維持が想起され、金価格上昇につながっている。
先週の金曜日にFRBのパウエル議長は、「経済見通しでは即時の政策対応を必要とするものは何もないし、特にインフレ圧力は弱まっていると思います」と様子見姿勢をとることを正当化した。
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