ブレグジットや米中通商協議をめぐる不透明感によるドル高を受けて、28日の金価格は下落した。
日本時間午後2時4分時点における、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物は0.1%安の1316.25ドルとなっている。
ドルインデックスは上昇し、2週間ぶりの高値に近づいている。
ブレグジットの不透明感は米ドルにとって好材料となっている。27日、テリーザ・メイ英首相は、議会が離脱案を可決した場合に辞任する意向を示した。
3度目となる離脱案の議会投票を、数日以内に実施すると複数のメディアは予想している。しかし、メイ首相は自身の離脱協定案を可決できるほどの支持がないことを認めている。
英国は4月12日までに議会の合意を得て、EUからの承認を得る必要がある。合意を得ることができなければ、英国は延期を要請するか、合意のないまま離脱する必要がある。
今週は中国の北京で米中通商協議が控えており、市場関係者は米中貿易の報道を注視している。
他方、逆イールドの発生は、金価格へほとんど影響を及ぼさなかったものの、注目を集めていた。
米10年国債利回りは、2007年ぶりに3ヵ月国債利回りを下回って、景気後退が懸念されている。米国や諸外国からの軟調な経済指標の発表される中で、逆イールドは発生している。