29日金価格は小幅安で、直近の2週間の安値付近を推移している。英国のEU離脱協議進展や米中貿易協定のニュースが注目を集めている。
日本時間15時時点で、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(COMEX)の金先物 は、0.1%安の1,294.05ドル/1オンスである。
ロンドンのforex.comのアナリストであるFawad Razqzada氏は「世界の中央銀行がハト派化していることで、ドルは間接的に支えられている。金投資家はフラストレーションを抱えているだろう」と述べた。
「金価格が現在の下落から回復するためには、1300から1305ドルの水準をまず維持する必要があるだろう」とRazqzada氏は付け加えた。
米ドルインデックス は96.760水準で横ばいである。
28日、米国商務省は米GDPにおいて10月‐12月期の年率が2.2%増であったと発表した。市場予想は2.4%増であった。
昨日の英ポンドの急落がドルを支え、米GDPが発表された後も米ドルはほとんど影響を受けなかった。
米中貿易協議において、29日の報告では両国間の交渉には数週間あるいは数か月要するだろうとみられている。
ラリー・クドローNEC委員長が中国製品に課す関税を一部撤廃すると明言したため、投資家の貿易協議悪化の不安は解消されたようだ。
同氏は「我々は交渉カードを捨てはしない」と述べる一方で、「関税を全般的に課し続ける訳ではない。一部の関税は残るだろう」と強調していた。