PMIの公表により中国の製造業部門が今年初めの急激な減速から回復していることが示され、火曜日のアジア市場における金価格は下落した。
ニューヨーク商品取引所の 金先物は、午後2時22分時点で0.24%安の1,291.15ドルとなっている。
月曜日に発表された中国のCaixin / マークイット製造業購買担当者指数(PMI)は2月の49.9から50.8に上昇した。それは8ヵ月ぶりの強さであり、主に国営企業を調査する公式PMIの上昇と軌を一にしている。
発表後の月曜日の世界の株式市場は、2.5%以上急騰した中国市場同様に大きく上昇した。
しかし、リスク資産への投資家心理が回復したため、安全資産の金は下落した。
「2018年の市場センチメントがリスクオンとリスクオフの間で揺れ動いたことを忘れないでください」とテキサス州アディソンにあるDillon Gage Metalsの副社長であるWalter Pehowich氏は述べた。「地政学的なものであれ経済的なものであれ、毎日のようにニュースで何かしらのリスクを目にし続けています。市場が好転する瞬間に何かが起こる可能性もあります」とPehowich氏は付け加えた。
今週の経済指標では、金曜日の米雇用統計が注目を集めるだろう。その他では、米耐久財受注やISM非製造業景況感指数も予定されている。
ブレグジットの進展と米中貿易協議のニュースもまた注目度が高い。月曜日に、英議会はメイ首相の合意案に代わる代案を採決したがすべて否決となった。中国の劉副首相は今週末、貿易協議のためにワシントンを訪れる予定で、先週に引き続きムニューシン米財務長官とライトハイザー通商代表部代表と協議を行う。
米ドルインデックスは96.912、ドル/円は111.33となっている。