3日の金価格は米中貿易協議の進展の報道にもかかわらず上昇している。しかし、安全資産の金はいまだに約4ヶ月の安値水準を推移している。
日本時間午後1時57分において、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(COMEX)での金先物は、0.2%高で1297.45ドルとなっている。
米国と中国の製造業指数の改善を受けて、世界の株式市場の市場心理は回復している。さらに、報道によると「米中協議の9割は合意に達している」との観測が流れており、現在の貿易協議への楽観視が株式市場の追い風となっている。中国の劉鶴副首相は、3日からワシントンで再び貿易協議を行う。
他方、英国のメイ英首相は2日、EU離脱を巡り、さらなる延期を要請することを表明した。
メイ英首相は、欧州議会選挙の英国参加を避けるために、延長は「できるだけ短く」すると述べ、離脱は5月22日以前になる可能性が高い。
金トレーダーは、今週金曜日の雇用統計を待っているだろう。また今後の米国の小売売上高や、製造業指数が焦点になってくるだろう。
今週公表された経済指標は経済成長に懸念を抱かせる結果であった。2日に発表された耐久財受注は過去3ヶ月で初めての低下となった。
RBCウェルス・マネジメントのジョージ・ゲロ氏は「世界的な経済低迷が金価格を支えているが、依然として上昇は休止中である」と語る。