4日の金価格は小幅高となっている。予想を下回るADP雇用者数が米中貿易協議による楽観ムードを打ち消した。
日本時間午後1時35分時点で、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物は0.1%高の1297.05ドルとなっている。
3日公開の3月のADP雇用者数は、微増で129000となっており、予想されていた184000を下回った。これは2017年9月以降で最悪の結果であった。
米国における景気後退への懸念が高まり、金価格が上昇した。
通常ドル安は金にとって好材料となる。ドルインデックスは0.1%安の96.620となっている。
アナリストによると、景気後退への懸念からFRBが2019年の利上げ見通しを0回へ下方修正したことが、ドルを下押ししているのかもしれない。
米中貿易協議が合意に向かいつつあるとの報道を受けて、4日のアジア株式市場は高値となったが、金価格にはほとんど影響がなかった。
トレーダーはブレグジットの進展に注目している。3日、英議会は「合意なき離脱」を阻止する法案が可決された。
テリーザ・メイ英首相は、3度否決された離脱案の支持を集めるか、ブレグジットの長期延期を取り付ける必要がある。