17日の金価格は小幅高となっているが、1300ドル台への回復とはなっていない。今週では中国の経済指標の回復によるリスクオンの流れのため、金は上値が重い。
日本時間午後2時14分における、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の6月限の金先物 は0.20%高で1279.75ドルとなっている。
中国のGDPは1−3月期では前年比6.4%増となった。市場予想では、6.3%増であった。
同国の鉱工業生産および小売売上高もまた、予想を上回った結果となった。
中国や米国の予想を上回る経済指標の結果により、世界経済低迷への懸念が緩和され、安全資産とされる金は今週上昇勢いを失っている。
しかし、CNBCのレポートによると、INTL FCStoneの Martin Huxley氏によると今年のFRBのハト派の姿勢や米中貿易戦争を含む地政学的リスクは、金の上昇を支えていると述べる。
同氏は「今年の利上げが想定されていないことは、金価格を支えることになるだろう」と語る。
また「今年の後半にかけて金価格は押し上げられ、年末までに1400ドルの水準を試す可能性がある」と述べた。
一方、ニューヨークのRBCウェルスマネジメントの貴金属アナリストGeorge Gero氏の見解と矛盾している。同氏は昨日、「中国や他国の経済指標が改善されている後で」金の需要は鈍化していると述べた。
また「グッドフライデーによって休場になる今週では、金価格のレンジは1275ドル以下になる可能性がある」と予想している。