金相場は上昇している。米中貿易協議の不確実性が長引いていることで、安全資産である金の地合いが支えられている。
12日午後5時28分時点で8月限金先物は0.76%高の1341.35ドル。
トランプ米大統領は12日、今月末のG20サミットにおける習近平中国国家主席との協議が叶わなければ中国製品に対し関税を追加すると発言。
対する習近平国家主席は米国との更なる協議の可能性について明言を避けている。
またトランプ大統領は自ら中国との合意を先延ばしにしていると言明。加えて中国が先に合意した条件に立ち返らない限りは協議締結はありえないとした。
さらにトランプ大統領は11日、「FRBによる政策金利設定はあまりに高く、馬鹿げた量的引き締めを加速させている。FRBは分からず屋だ!」とツイート。
また別のツイートでは米国の低インフレ率を「素晴らしいこと」と揶揄している。
パウエルFRB議長は4日、「米国経済の拡大や堅調な雇用、そして2%のインフレ率を維持すべく適切に行動する」と発言。6月18-19日に開催されるFOMCでは利下げに向けた地ならしが見込まれる。
また5月米雇用統計が軟調だったことも利下げ観測を強めた。