金先物は5年ぶりの高値まで上昇している。背景には高まる利下げ見通しやドル安がある。
21日午後2時50分時点で8月限金先物は0.64%高の1405.85ドル。
金や原油市場を左右する要因として高まる米・イラン間の緊張が挙げられる。
20日、イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊(IRGC)」がホルムズ海峡上空で米偵察ドローンを撃墜した。トランプ米大統領は同日、「イランは非常に大きな間違いを犯した」とツイート。
なお13日にはホルムズ海峡で石油タンカー2隻が攻撃を受けており、米国はこの攻撃にイランが関与していると主張している。
金は世界情勢が不安定になると上げ相場を迎える傾向にある。
またFRBのハト派姿勢も金価格を支えている。
今週のFOMCでFRBは金利を据え置いたものの、年内の利下げを示唆した。低金利もまた金にとっては好材料の一つだ。
INGのアジア地域チーフエコノミストであるRob Carnell氏はFRBが利下げを行えば金が「極めて魅力的」な資産になると指摘した。
またルネサンス・マクロ・リサーチ創業者のJeff DeGraaf氏は「金市場はまだ上昇できるだけの十分な流動性を有している」と発言。CNBCが報じた。