FRBのジェローム・パウエル議長は早期の利下げ観測を牽制し、26日の金価格は下落している。
日本時間午後5時34分時点におけるニューヨーク商品取引所(COMEX)の8月限金先物は、0.24%安の1415.15ドルとなっている。
パウエル議長によると、FRBは米中貿易戦争と世界的な景気減速が利下げを正当化し得るのかについて検討しているとのこと。
また、同氏は「FRBは短期的な政治的圧力から隔離されている。これはしばしは中央銀行の独立性と言われる」と発言し、FRBの独立性を強調した。
パウエル議長が利下げ観測を牽制したことを受けて、金は下落している。
一方、セントルイス連銀のジェームズ・ブラード総裁はブルームバーグの取材に対し、0.5%の利下げを行うほど米国経済は悪化していないとの考えを示した。
これまでドナルド・トランプ米大統領はFRBに対して、緩和政策を行うように圧力を掛けてきた。
6月のFOMCでは早ければ7月に利下げを行う可能性が示唆され、週初めの金価格は6年ぶりの高値を付けていた。
現在の金市場は6月28、29日に開催されるG20首脳会議に注目している。トランプ大統領と中国の習近平国家主席は貿易問題について協議を再開する見込みである。