G20サミットを前に米国が中国との通商合意に関して予測の難しい動きを見せており、27日のアジア時間に金価格は下落となっている。
午後4時37分時点で、8月分の金先物は1オンス当たり1,407.45ドルで、0.56%安となっている。
スティーブン・ムニューシン米財務長官はCNBCに、「通商合意に至るまで90%の地点まで来ており、合意に至る道はあると考えている」と発言した。
同氏は、29日のG20サミットにおけるトランプ米大統領と習近平国家主席の対談において、合意に向けての進展が見られるという自信も見せた。
その前には、中国側を交渉の席に着かせるため、中国からの3000億ドル相当の輸入物品に対する追加関税の延期を計画しているとの話が関係筋により寄せられたとブルームバーグが報じている。
一方でトランプ米大統領は、今週末通商合意に向けて進展が無ければ、中国輸入物品に対し巨額の関税を課すとの警告を発している。
トランプ米大統領はFOXビジネスネットワークに対し、「中国に関する私のプランBは月間べースで巨額のドルを徴収し、中国とのビジネスを徐々に減らすというものだ」と述べている。
米国政府は、29日午前11時30分より大阪でトランプ米大統領と習近平国家主席の対談が開かれると発表した。
今週ジェローム・パウエルFRB議長が、政府の意向は金利政策の決定に影響を与えないと強調した後、金価格の急騰は止まっっている。
また、セントルイス連邦準備銀行ジェームズ・ブラード総裁はブルームバーグテレビジョンの取材に対し、50ベーシスポイントの利下げの必要性を感じていないとコメントしている。