28日の金先物価格は上昇している。29日に予定されている米中貿易協議の不透明性が高く金に買いが集まっている形だ。
午後3時7分時点で、8月限NY金先物は0.44%高で1トロイオンス1418.20ドルとなっている。
G20での米中貿易協議については情報が錯綜しており、金は数日間上昇を小休止していた。
一部では米政府が3000億ドル相当の中国製品に対する関税発動を延期する意向との報道があった。一方で、トランプ米大統領は今回の協議で進展がなければ追加関税を発動すると示唆した。
ホワイトハウスの報道官は、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席による首脳会談が29日午前11時半に行われることを発表し、ついに通称合意に至るかの期待が高まっている。
しかし、関係者筋によると中国側が「均衡の取れた」貿易協議を望む一方で、ライトハイザー米通商代表は劉鶴中国副総理との電話会議でその均衡は達成されないと発言した。
米中関税合戦の中、リスク回避先として金に買いが集まっている。
一方で、7月の利下げ観測に対しパウエルFRB議長が牽制したことにより、金は下押し圧力を受けている。