金価格は、7月31日のFRBによる政策金利によって左右されるだろう。また今週では、10‐11日にパウエルFRB議長による議会発言があり注目が集まっている。
金市場では、1400ドル台が標準になるのか、もしくは1300ドル台に戻すのかという中、先週金曜日に発表された好調な雇用統計後、金価格は大幅に下落した。
日本時間午後2時40分の時点で、金スポットは前日比0.03%安で1オンス1394.87ドル、8月限のNY商品取引所の金先物は前日比0.2%安で1オンス1397.25ドルとなっている。
CMEのFedWatchツールでは、いまだに7月の利下げ確立を100%織り込んでいることになっている。パウエルFRB議長の最近の発言では、「一オンスの予防は一ポンドの治療に匹敵する(事前の予防の方が、事後の治療より容易である)」と述べており、FRBは予防的利下げに傾いてることを示唆している。
しかし、堅調な米雇用統計(6月)の後で7月の利下げ観測が弱まっている。米雇用統計では市場予想が16万人だったのに対して、22万4000人という結果だった。この水準は金融緩和を行う根拠としては成立しないだろう。
また今週はウィリアムズNY連銀総裁、ブラードセントルイス連銀総裁、ボスティックアトランタ連銀総裁、FRB理事圏金融規制担当副議長のランダル・クオールズ氏、バーキンリッチモンド連銀総裁、カシュカリミネアポリス連銀総裁による講演や発言がある。
この中でも、6月のFOMCで金利据え置きに反対票を投じたブラードセントルイス総裁に注目が集まるだろう。