FRBによる政策金利発表に先駆けて、30日の金先物は上昇している。
午後2時28分のニューヨーク商品取引所(COMEX)8月限の金先物は、0.28%高の1424.40ドルとなっている。
市場は、7月のFOMCでは0.25ポイントの利下げを予想している。一部は0.50ポイントの利下げを予想しているが、先週の第2四半期決算が予想を上回ったことによって0.50ポイントの利下げ観測は弱まっている。
Investing.comの商品シニアアナリストのバラーニ・クリシュナン氏は「水曜日の(政策金利の)発表よりも大事なことは、続く9月以降の政策方針について市場はどう予測するかということである」と述べる。同氏は、「予想されているよりもFRBはハト派の姿勢でなかった場合、金の投資家にとって残念なことになるだろう」とした。
また、今日は日銀による政策金利発表があるが、金利は据え置かれることが予想されている。また、今週末に控えるイングランド銀行(英中央銀行)も同様に据え置かれる可能性が高い。
ブレクジットを巡る懸念としては、英北部スコットランドのスタージョン行政府首相とジョンソン英首相が29日に会談を行った後、スタージョン氏がジョンソン英首相はEUが離脱案の再交渉を繰り返し拒否していることに対して不満を示しており、ジョンソン氏は合意なき離脱を追及していることを述べた。
一方で米中貿易協議が今週から上海で再開しており、金市場の今後の動向を占うことになるだろう。