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三菱商事子会社の元社員、不正取引を否定 損失は会社の責任と主張

発行済 2019-09-26 10:47
更新済 2019-09-26 10:51
三菱商事子会社の元社員、不正取引を否定 損失は会社の責任と主張

[シンガポール 25日 ロイター] - 社内規定に違反した原油デリバティブ取引で約3億2000万ドルの損失を発生させたとして、三菱商事のシンガポール子会社を解雇された元社員は25日、弁護士を通じて声明を出し、不正な取引には携わっていないと主張した。

声明によると、元社員の名前はワン・シンチェン氏(別称ジャック・ワン氏)。同氏は社内規定に違反した原油デリバティブ取引には携わっていないと主張。同氏が行った取引は子会社ペトロダイアモンド・シンガポール(PDS)の金融部門からチェックを受けており、損失は同氏ではなく、会社の判断が招いた結果だとしている。

三菱商事は前週、シンガポール子会社の元現地社員が1月以降、ヘッジ取引と偽って社内規程に違反したデリバティブ取引を行っていたと説明していた。損失が出るとリスク管理システム上のデータを変更し、顧客との取引に関連したヘッジ取引であるかのように装い、損失が社内で認識できなくなる操作を繰り返していたという。

PDSは元社員を解雇、刑事告訴したことも明らかにしていた。元社員の名前は明らかにしていない。

三菱商事の広報担当者は「当社として、これまでの調査に基づく事実は、先日発表した通りです。今後の捜査について警察当局に協力していきます」と述べ、元社員の声明についてはコメントを控えた。

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