[東京 26日 ロイター] - 安倍晋三首相とトランプ米大統領は米現地時間25日、ニューヨークで開いた会談で貿易協定の締結で合意し、文書に署名した。合意の主なポイントは以下の通り。
《日本から米国への輸出》
・日本から米国に輸出される自動車と関連部品の関税撤廃は協議継続。
・個別品目の関税の撤廃・削減の方法やスケジュールを定めた米国の譲許表に「さらなる交渉による関税撤廃」を明記し、具体的撤廃時期など内容は今後協議。
・和牛の低関税枠(現行の年200トン)は実質拡大。国を特定しない「複数国枠」(6万5005トン)も使えるように。
◎その他の工業品
・日本企業の輸出関心が高く貿易量も多い品目を中心に、工業品(産業機械、化学品、鉄鋼製品など)の関税を撤廃、削減。
《米国から日本への輸出》
◎牛肉・豚肉
・直ちにTPP参加国と同水準に関税引き下げ
・牛肉は関税9%まで削減(現行38.5%)
・米国からの輸入急増の場合のセーフガード発動基準数量は2020年度で24万2000トン(TPP参加国では発動基準は60万トン)、以後段階的に増やし、33年度には29万3000トンに。
・無関税輸入枠は導入見送り(TPP合意では最大年7万トン)
《デジタル貿易協定》
・両国間の電子送信に対して関税を課さない。相手国のデジタル・プロダクトに対し、他の同種のデジタル・プロダクトに与える待遇よりも不利な待遇を与えない。
・事業で使用する場合、公共政策のための措置を除いて、国境を越える電子情報の移転を禁止・制限しない。
・輸入・販売などの条件として、ソフトウエアのソースコードやアルゴリズムの開示を要求することを禁止。(規制機関や司法当局の措置は例外)