[クアラルンプール 17日 ロイター] - マレーシアのサイフディン外相は17日、南シナ海で起こり得る衝突に備えるため、海軍の軍事力を強化する必要があるとの見解を示した。
南シナ海を巡っては、米海軍の駆逐艦が先月、中国が領有権を主張する西沙(英語名パラセル)諸島の周辺海域を航行し、緊張が高まっている。[nL3N2642AR]
サイフディン外相は議会で、大国がマレーシア領域に侵入した場合に抗議することは可能だが、海軍や海事上の能力が十分でなければ衝突発生時に不利になると述べた。
外相は、中国海警局がマレーシア東部サラワク州沖の南ルコニア礁の周辺でほぼ24時間活動しているとし、マレーシア海軍の軍事資産は中国海警局にすら及ばないかもしれないと語った。
「(衝突は)起きてほしくないが、南シナ海で大国同士が衝突した場合にマレーシア海域の管理能力を高めるため、われわれの資産を強化する必要がある」と述べた。
また外相は、マレーシアが引き続き南シナ海の非軍事化を推進し、中国と米国への対応で東南アジア諸国連合(ASEAN)が一致することを呼び掛けていくと表明した。