[東京 29日 ロイター] - 原油先物は29日、薄商いの中、小幅下落している。米中通商協議に進展の兆しがみられるものの、世界経済の減速で需要が低迷するとの懸念が相場を圧迫している。投資家は米原油在庫統計に注目している。
0137GMT(日本時間午前10時37分)時点で、ブレント先物 (LCOc1)は0.03ドル安の1バレル=61.54ドル。前日は0.7%下落した。
米WTI先物 (CLc1)は0.09ドル安の55.72ドル。前日は1.5%下げた。
米原油在庫の減少や米中貿易摩擦が解消されるとの期待から原油価格は先週大幅に上昇した。ただ、米中の通商協議が進展したとしても、世界経済の減速により原油需要は伸び悩むとの見方から、原油価格は前日下落した。
オーストラリア・アンド・ニュージーランド銀行(ANZ)はリポートで「投資家は、供給ひっ迫よりも需要の伸び悩みにより注意を払っている」と説明した。
米石油協会(API)は29日、米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は30日に、週間在庫統計を発表する。
トランプ米大統領は28日、中国との通商協議について、予定よりも早く、かなり大きな合意に署名する可能性があると述べた。ただ、具体的なタイミングについては明らかにしなかった。