20日の日本株市場は、昨年来高値水準でのこう着が続きそうである。
17日の米国市場では主要指数は最高値を更新した。
中国の12月鉱工業生産や小売売上高が市場予想を上振れことや、米12月住宅着工件数が堅調推移となったことも好感された。
ただし、最高値圏で推移していることから利益確定の動きが広がり、上値は限られていた。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円高の24035円。
円相場は1ドル110円10銭台で推移している。
米株高の流れは好感されるものの、20日の米国市場はキング牧師生誕記念日の祝日となる為、海外勢のフローは限られる。
商いが膨らみづらい状況が続いている中では、昨年来高値水準を大きく上放れる流れにはなりづらいところであろう。
また、日経平均は昨年来高値を更新したが、TOPIXの戻りは弱く、全体としては手掛けづらい相場展開となっている。
先物市場ではTOPIXの売りが目立っており、これによりNT倍率(日経平均÷TOPIX)は2000年以来の水準まで上昇している。
このトレンドの転換が見えてくるまでは、日経平均優位の状況が継続しやすく、全体としては日経平均の上昇ほど、強さは感じられないのが現状である。
また、物色についても先行して上昇していたハイテク株などには利益確定の動きもみられており、出遅れ感の強い銘柄等、リバーサルの流れが中心だったようである。
中小型株についてもマザーズ指数は880-900Pt水準でのこう着が続いているほか、先週末は出来高が急増しているが、オンコセラピー・サイエンス (T:4564)が占めている状況。
また、急伸している一部の銘柄に短期筋の資金が集中しているものの、割り切りスタンス的な物色といったところであろう。
手掛けづらさが意識される中では一部の銘柄に短期資金が集中する流れが続きやすいだろう。
今週は米国の他、日本でも決算発表が徐々に増えてくることもあり、決算を手掛かりとした個別物色の流れがより顕著に表れてきそうである。
日経平均がこう着の中、5Gなどのテーマ性のある材料株などにも、循環的に資金が向かいやすいとも考えられる。
米国市場の休場の影響から海外勢のTOPIX先物への売りがいったん止まる可能性があるものの、継続的な流れとなるかは見極めが必要なところであろう。