[シカゴ 29日 ロイター] - パーデュー米農務長官は29日、中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大により、「第1段階」の米中通商合意で中国側が約束した米農産品の購入拡大に影響が及ぶかどうかは不透明との見方を示した。
1月15日に署名した第1段階の合意で、中国は2020年の米農産品購入額を2017年比で125億ドル増の365億ドル、2021年は少なくとも同195億ドル増とすることを約束した。
トレーダーらは当初からこの約束の履行に懐疑的だったが、新型肺炎の拡大を受けて履行がいっそう不透明になっている。
第1段階の合意署名以降、中国は大規模な購入を行っておらず、米先物市場では大豆が5%、豚肉が8%、それぞれ下落している。
パーデュー長官は記者団との電話会見で「(新型コロナウイルスは)が経済全体に一定の影響を及ぼすのは明白だが、(中国の)今年の購入目標達成を妨げないことを望む」と述べた。