[ロンドン/モスクワ/ドバイ 30日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国でつくる「OPECプラス」の次回会合の日程について、現在設定されている3月から2月初旬に前倒しすることでサウジアラビアが関係国と調整していることが30日、複数の関係筋の話で明らかになった。
新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が経済に及ぼす影響への懸念から原油価格は急落。関係筋によると、サウジはこうした動きに警戒感を示している。ただ前倒しについてはまだ何も決定されておらず、イランによる反対が予想されるなど、OPEC内でも見解は一致していない。また、ロシアも会合の前倒しについてまだ最終的な立場を表明していない。
関係筋によると、サウジのほか一部OPEC加盟国は新型ウイルスの感染拡大で原油需要が減退し、原油安が一段と進む可能性があると懸念。OPECプラスの関係筋は、サウジは原油価格が1バレル=60ドルを下回るのは望ましくないとしているとし、「同国は原油価格の一段の下落を食い止めるために何らかの対策を講じたいと考えている。現在、各国間で協議が進められている」と述べた。
ロシアに近い関係筋は「一段の原油安を看過する前に2月に市場を安心させる方が望ましい」とし、OPECプラスの会合は2月初旬に前倒しされる可能性があると述べた。
この件に関してサウジのエネルギー省からコメントは得られていない。ロシアのエネルギー省はコメントを控えた。