[シンガポール 6日 ロイター] - アジア時間の原油先物は下落。新型コロナウイルスの世界的な流行で原油需要が落ち込むとの懸念が強まるなか、石油輸出国機構(OPEC)が提案した追加減産にロシアなど非加盟国がまだ合意していないことが嫌気されている。
0223GMT(日本時間午前11時23分)時点で、北海ブレント先物 (LCOc1)は0.47ドル(0.9%)安の1バレル=49.52ドル。米WTI原油先物 (CLc1)は0.42ドル(0.9%)安の45.48ドル。
OPECは5日の閣僚会合で日量150万バレルの追加減産を実施する提案をまとめた。OPEC加盟国・非加盟国による連合体「OPECプラス」が6日に会合を開くのを前に、加盟国の閣僚らは非加盟国には追加減産分のうち日量50万バレルの減産を要請する考えを表明。
ただ、OPECプラスに参加するロシアとカザフスタンは追加減産には合意していないと表明しており、2016年以来続いているOPECプラスの協調体制が崩壊する危険性を秘めている。
アナリストの一部は、ロシアは最終的に、追加減産に応じると予想。
RBCキャピタル・マーケッツは調査ノートで「ロシアがノーと言えばOPECプラス自体が崩壊する可能性があり、検討段階の新たな二国間通商・投資協定が白紙に戻り、ロシアが協調減産への参加によって得た影響力も失うかもしれない」と指摘。合意をまとめるために、ロシア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)の高官の間で電話協議が相次ぎ行われるだろうと予想した。