[東京 13日 ロイター] - アジア時間の原油先物は3日続落。新型コロナウイルスの感染拡大で需要が急減するとの見方が背景。
北海ブレント原油先物 (LCOc1)は週間ベースで1991年以来の大幅な下げを記録する見通し。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物も週間ベースで2008年以来の大幅な下げを記録するとみられている。
0126GMT(日本時間午前10時26分)現在、北海ブレントは0.67ドル(2%)安の1バレル=32.55ドル。前日は7%以上急落した。週間ベースでは28%安と、湾岸戦争が始まった1991年1月18日の週(29%)以来の下げを記録する見通し。
WTIは0.66ドル(2.1%)安の1バレル=30.84ドル。前日は4.5%値下がりした。週間ベースでは25%安と、世界的な金融危機のさなかの2008年12月19日の週(27%)以来の大幅な下落となる見通し。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」の協調減産を巡る協議決裂を受け、サウジアラビアに続きアラブ首長国連邦(UAE)も11日、産油量を4月から増加させると表明。これも原油安を促す要因となっている。[nL4N2B447P]
コンサルティング会社のユーラシア・グループは「コロナウイルスで数年ぶりに世界の石油需要が減少する中、サウジとロシアの石油生産が急増しており、日量400万バレルの供給過剰となる可能性がある」との見方を示した。
日量400万バレルは、コロナウイルスの感染が拡大する前の世界の1日当たりの消費量の約4%に相当する。
日米株価の急落も原油価格を圧迫する要因となっている。