[メキシコ市 15日 ロイター] - 米石油協会(API)は、メキシコ政府が近く発効する北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定「USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)」の条項に違反し、米国の投資家が損害を被っているとの懸念を米政府に伝えた。
APIは米政府高官に宛てた今月11日付の書簡で、米国の投資家がメキシコで燃料補給所、貯蔵施設、輸入燃料、輸入ターミナルの利用許可を取りにくい状況になっていると訴えている。
APIはUSMCAの条項をメキシコに順守させるよう米政府高官に要請。「新たな規制が首尾一貫して適用されていないか、過去の慣行と矛盾しているようだ」とし、APIの会員に対する「差別行為」はメキシコが約束した共同の投資保護に違反しているとみられると主張している。
リフィニティブ・アイコンのデータによると、メキシコで輸入燃料の陸揚げを待っているタンカーの数は今月、4-5月から減少したものの、4月から陸揚げを待っているタンカーが複数存在する。多くは米国の液化石油ガス、ガソリン、ジェット燃料を搭載したタンカーだ。
メキシコの独立系ターミナルに勤務する海運関係者によると、メキシコ国税庁が未申告や燃料の質に関する問題を理由に、独立系業者の燃料輸入の認可手続きを遅らせているという。
国税庁のコメントは取れていない。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200616T001816+0000