[ヒューストン 31日 ロイター] - 米石油大手エクソンモービル (N:XOM)は31日発表した第2・四半期決算で、11億ドルの損失を計上した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴うエネルギー需要の低下や石油価格の下落が響いた。また、大幅なコスト削減を実施すると改めて示した。
2四半期連続で赤字を計上するのは少なくとも36年ぶり。ただ、石油価格の低迷見通しを理由に石油・ガス関連で数十億ドル規模の評価損を計上した競合他社よりも赤字幅は小さかった。エクソンは第2・四半期に減損処理を行わず、棚卸資産の評価益により1株利益が0.44ドル押し上げられた。
ウッズ最高経営責任者(CEO)は、パンデミックが「価格、利益率、販売量の低下につながり、第2・四半期業績に大きな影響を及ぼした」と述べた。
エクソンの石油・ガス生産事業は赤字に転落。石油精製事業は需要減と価格下落の影響を受けた。
第2・四半期の損失額は10億8000万ドル(1株当たり0.26ドル)。前年同期は31億3000万ドル(同0.73ドル)の黒字だった。棚卸資産の評価益を除く損失額は30億ドルとした。
調整後の1株損失は0.70ドル。リフィニティブのアナリスト予想は0.61ドルの赤字だった。
第2・四半期の石油・ガス生産量は、石油価格下落の影響を受け、7%減の日量360万バレルとなった。
株価は序盤の取引で1.6%安の41.17ドル。