[メルボルン 1日 ロイター] - 原油先物価格は1日のアジア時間に上昇。2年超ぶりの安値を付けた安全資産のドルからリスク資産に資金をシフトする動きが先行している。
0055GMT(日本時間午前9時55分)時点で、北海ブレント先物は0.27ドル(0.6%)高の1バレル=45.55ドル。米WTI先物 (CLc1)は0.21ドル(0.5%)高の42.82ドル。
どちらも前日は、約1%下落した。
ドルは米連邦準備理事会(FRB)が先週発表した新戦略を受けて下落が続いており、主要通貨バスケットに対し、一時は2018年5月以来の安値に沈んだ。直近は0.04%安で推移。
上場投資信託(ETF)提供の豪ベータシェアーズの最高投資責任者(CIO)は、FRBの政策転換は「米国の実質金利がマイナスという事実を固定化するもので、米ドルにとって良いことではない。コモディティーにとっては良い」と指摘した。
ドル安は原油などのコモディティー(商品)価格をドル建てベースで割安にする。
アナリストらによると、市場では引き続き、世界的な新型コロナウイルス対策に伴う燃料需要の回復の遅れが焦点になっている。
ANZリサーチはリポートで「輸送燃料の需要が将来的に通常に戻るかどうかについて強い不透明感が生じている」とした。