[ストックホルム 11日 ロイター] - スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(17)は11日、世界は気候変動に関する国際的枠組み「パリ協定」成立から5年を経てなお、悲劇的な地球温暖化の回避に必要な行動に対して否定的なままだと指摘した。
グレタさんはインスタグラムに投稿した動画で、協定は2015年12月12日に196カ国が調印して成立したが、これまでのところ世界の指導者らは約束を果たしておらず、(協定成立後の)5年間は過去最も高温となったと述べた。
動画には、協定調印の際に政治家や官僚らが抱き合い歓声を上げている様子に加え、火災や洪水の悲惨な動画にグレタさんが涙ながらにメッセージを発する動画がミックスされていた。
グレタさんは、「仮定の目標が立てられ、大げさな演説が行われているが、必要とされる迅速な行動となると依然として完全な否定の段階にある。いまだに誤った方向へと急いでいる」と述べた。
しかし最後には、政策担当者だけでなく、人々に気候変動危機の大きさを意識させることが解決法になるとし、「これをわれわれの優先課題にしよう。団結してこの意識を広めよう」と楽観的な語調でメッセージを結んだ。