[ロンドン 21日 ロイター] - 英・蘭系エネルギー大手、ロイヤル・ダッチ・シェルは21日、第4・四半期の業務報告で、石油・ガス資産について、税引き後で35億─45億ドルの評価減を行うとの見込みを示した。同社は今年すでに見通しの悪化を受け減損を発表しており、今年の減損は総額220億ドルに達する可能性がある。
新たな評価減は、米メキシコ湾の石油・ガス田、製油所の閉鎖や液化天然ガス(LNG)契約に関連して実施する。
シェルは第2・四半期決算で168億ドルの減損処理をし、10月にはLNG事業で10億ドル弱の減損をした。
第4・四半期の報告によると、上流部門の石油・ガス生産は日量227万5000─235万石油換算バレル程度と予想。米メキシコ湾の操業がハリケーンで停止したことや、欧州北部が温暖なことが影響したとしている。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)による需要低迷で石油精製所の稼働率は72─76%にとどまると予想した。
燃料販売は日量400万─500万バレルと第3・四半期とほぼ変わらずと予想。
石油・ガス取引利益は、第3・四半期から大幅に減少するとの見通しを示した。
第4・四半期決算は、来年2月4日に発表する予定。ベン・ファン・ブールデン最高経営責任者(CEO)は来年2月11日に温室効果ガスの排出を削減し低炭素エネルギー・発電事業を強化する長期戦略を発表することになっている。
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