[メルボルン 17日 ロイター] - アジア時間の原油先物は4営業日続落。米原油在庫が予想外に減少したものの、欧州で新型コロナウイルスワクチン接種が中断されたことから需要を巡る懸念が重しとなっている。
0229GMT(日本時間午前11時29分)時点で、米WTI原油先物は0.05ドル安の1バレル=64.75ドル。一時、0.28ドル上昇していた。
北海ブレント先物は0.10ドル(0.2%)安の1バレル=68.29ドル。一時0.23ドル上昇していた。
ANZリサーチは「欧州で健康上の懸念からアストラゼネカ製ワクチンの接種が中断され、(燃料)需要が一段と減少する可能性への懸念が高まっている」と指摘。インドと米国では需要は上向いているものの、欧州では低迷が続いているとした。
一方、米石油協会(API)が16日公表した12日までの週の国内原油在庫は、前週比100万バレル減少した。ロイターがまとめたアナリスト予想は300万バレル増だった。
ガソリン在庫は92万6000バレル減と、アナリスト予想(300万バレル減)よりも小幅な減少にとどまった。
アクシのチーフ市場ストラテジスト、スティーブン・イネス氏は「ガソリン在庫の減少幅が小幅にとどまったことは、先月にテキサス州を襲った寒波で生産が打撃を受けた後に精製活動が正常化しつつあることを示している」と指摘した。
市場は原油在庫の減少を確認するため、17日発表の米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)の統計に注目している。