[オスロ 6日 ロイター] - ノルウェーのエネルギー調査会社ライスタッド・エナジーは6日、2050年までに世界の全エネルギー需要の74%を再生可能エネルギーが満たすとの最新見通しを示した。石油大手各社や国際エネルギー機関(IEA)の予想をはるかに上回る水準となる。
石油大手各社による予想は最も高い数字で、エクイノールが43%、シェル45%、BP69%。IEAは、40年までに再生可能エネルギーが占める割合を35%と予測した。
ライスタッド・エナジーのライスタッド最高経営責任者(CEO)は6日のオンライン会議で、米国が今年、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」に復帰して温室効果ガス削減の新目標を示したことや、50年までに温室ガス排出を実質ゼロにする目標を掲げる国々の増加、さらには再生可能エネルギー技術の発展で、エネルギーをめぐる状況が変わったと指摘。「これまでの全ての評価を撤廃しなければならない。全く新たな見方をする必要がある」と強調した。
同社は、電気自動車(EV)の販売台数が30年までに6400万台に増加すると予想。石油各社の予想は2200万─3800万台、IEAは3000万台としている。
また、生産コストの低下や太陽光・風力発電の効率向上を背景とした再生可能エネルギー生産の増加、さらにはEV販売の拡大で、石油とガス需要のピーク時期予想が早まっている。
ライスタッドは先月、世界石油需要が26年に日量1億0160万バレルのピークに達するとの見通しを示した。昨年11月時点では、28年に同1億0220万バレルのピークが訪れると予想していた。