[ニューヨーク 24日 ロイター] - 石油・ガス生産のキャボット・オイル・アンド・ガスとシマレックス・エナジーは24日、合併に合意したと発表した。企業価値約170億ドルの全国企業が誕生する。
シマレックスの株価は7.2%安の66.07ドルに、キャボットの株価は6.9%安の16.59ドルに下落した。
少なくとも2人のアナリストが、この合併は「サプライズ」だったとの見解を示した。
キャボットは米国北東部にマーセラス・シェール層のガス田を、シマレックスはテキサス州西部に油田を持ち、合併後の企業はこの双方を有することとなる。
米国のシェール生産企業はこのところ、コスト削減の最適化や投資家誘致のため、一つの地域に集中する傾向がある。ただ、他業種の動向や環境問題を考慮すると比較的収益が低く、投資資金の流出に歯止めがかかっていない。
合併条件によると、シマレックスの株主は1株につき4.0146株のキャボット株を取得し、合併後の株式の50.50%を保有することになる。シマレックスの企業価値評価は74億ドル、1株あたり71.50ドルとなり、21日の終値に対するプレミアムは1%未満にとどまる。
キーバンクのアナリストは、この合併でシマレックスがガス生産企業となり、石油価格の上昇による恩恵が得られなくなることに懸念を表明。また、合併のプレミアムの少なさも指摘した。