[シンガポール 28日 ロイター] - 28日アジア時間の原油先物価格は上昇している。堅調な米経済指標のほか、第3・四半期に世界の燃料需要が力強く回復するとの期待が支援。また、イラン産原油の供給再開への懸念も和らいだ。
0050GMT(日本時間午前9時50分)時点で、北海ブレント先物7月限は0.2%安の1バレル=69.62ドル。米WTI先物7月限は0.32ドル(0.5%)高の67.17ドル。
OANDAのアナリスト、エドワード・モヤ氏は、「堅調な米国の経済データや、イラン核合意が復活したとしても制裁措置の即時解除は含まれず、原油市場が直ちに過剰供給になることはないとのセンチメントが高まっていることから、原油は上昇に向かった」と述べた。
新型コロナウイルスワクチンの普及で欧米では夏の旅行に出掛ける人が増え、第3・四半期の世界石油需要は日量1億バレルに近づくと予想され、今週の北海ブレントとWTIは5─6%上昇する勢い。
また、米労働省が27日に発表した22日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は40万6000件と、前週の44万4000件から改善し、2020年3月中旬以来の低水準となった。