[東京 17日 ロイター] - アジア時間の原油先物は反発。押し目買いが入ったほか、主要産油国が近く生産量を引き上げる可能性は低いとの見方が広がった。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大で世界的な需要減速が懸念され、上値は限定的となっている。
バイデン米政権が先週、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどで構成する「OPECプラス」に増産を求めたことについて、複数の関係筋は16日、OPECプラスは供給を増やす必要はないと考えており、米国の要請に応じない公算が大きいとの見方を示した。
0055GMT(日本時間午前9時55分)時点で、北海ブレント先物は0.13ドル(0.2%)高の1バレル=69.64ドル。
米原油先物は0.14ドル(0.2%)高の67.43ドル。
アナリストによると、新型コロナのデルタ株が各国で広がる中、世界の燃料需要減速を巡る懸念が強まっており、原油価格の上昇は限定的となる可能性が高い。
16日には中国の7月の原油精製量が日量ベースで昨年5月以来の低水準となり、同国の需要減退への懸念が広がった。
また、中国の7月の鉱工業生産と小売売上高はともに伸びが鈍化し、市場予想も下回った。輸出の減速に加え、新型コロナの国内感染拡大や洪水で景気の下振れ圧力が強まる兆候が見られた。