[シンガポール 2日 ロイター] - アジアのガスオイル(軽油)市場は回復の兆しが表れている。新型コロナウイルスの感染拡大で地域需要が落ち込んでいるものの、欧州では冬季を前に需要がピークを迎えており、暖房用の在庫備蓄にカーゴの購入が増えている。
シンガポール市場のガスオイル指標(硫黄含油量10ppm)のプレミアムは2日、昨年7月以来の高値水準に押し上げられた。精製マージンも昨年4月以来の高値を付けている。
石油分析会社ボルテクサのデータによると、先月にアジアで積み込まれた欧州向けガスオイルは日量22万バレル超。7月から30%増加した。
リフィニティブのデータでは、アジアおよび中東の8月の欧州向けディーゼル油輸出が220万トンに達し、2020年10月以来の高水準となった。9月の輸出は既に100万トン超が予定されているという。